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家と庭をひとつの住まいへと結ぶ、日本建築から受け継いだ敷居。
連なる三つの敷地の奥、通りからは細い小径を通ってしか辿り着けない場所に、打ち捨てられた一軒の家がありました。ほとんど廃墟。けれど、まだ建ち続ける廃墟であり、見る眼を持つ者には、別の人生の予感を宿していました。
私たちが守ることを選んだのは、その予感です。
プロジェクトは、改修という行為から始まります。構造を取り戻し、救えるものを補強し、これらの壁に尊厳を返すこと。そして増築が続きます。それは、既存のものを消し去るためではなく、ようやくそれに住まいとしての尺度を与えるため。床面積は倍となり、街なかで家族のために構想され、控えめな快適さとゆとりある空間を備えています。
増築部は、内と外の境界を溶かすガラス張りのファサードによって、庭へと大きく開かれます。朝の光は低く金色に差し込み、一日が始まる前に部屋を横切っていきます。
家と庭のあいだで、縁側(Engawa)は境界をしるすのではなく、溶かします。日本建築から受け継いだこの「敷居」の空間は、家と庭をひとつの住まわれる場所へと結びます。庭は、眺める「外」ではありません。それは家のひと部屋であり、暮らされ、歩かれ、ほかの部屋と同じように感じ取られます。光も、季節も、緑も、許しを得ることなく——自然に、静かに——日常へと入り込んできます。
ここで見出されるのは、街のなかに隠れた場所です。通りからはそれと気づきません。小径を抜け、敷地に沿って進み、騒がしさを背に残すと、ふいに、その場所がひらけます。
よく時を重ね、季節を追うごとにいっそう愛おしくなる場所。